高度な熟練が必要な目に見えない歯石の除去

歯石そのものは歯周病の原因ではありません。歯石の多くは、細菌が石灰化したものですが、ミネラルの固まりそのものは害のあるものではなく、問題はそのザラザラの表面にあります。そこに細菌が定着してつくったバイオフィルムが歯周病の原因になるのです。

若くして発症した破壊の速い歯周病の中には、歯石や目立ったプラークなしに破壊が進むものもあります。このような歯周病でも原因はバイオフィルムです。死肉に隠れた部分のバイオフィルムを除去し、破壊することで歯周病の進行は止められるのです。


目に見えるところでは、歯石はエナメル質にくっついています。エナメル質はツルツルですので、器具を使うと簡単にパチッと剥がれます。歯石除去のことをスケーリングというのですが、スケールとは魚のうろこ。うろこをはがす要領で歯石を取ります。(5 Woodpecker歯科超音波歯周スケーラーチップ PD2L PD2R Satelec NSK適用 )

しかし、歯肉に隠れたバイオフィルムの温床になるのは、歯根のセメント質についた歯石です。セメント質は骨とよく似た組織です。ガラスについた汚れを綺麗にするのと、材木についた汚れを綺麗にする作業の違いを想像してください。

歯周病の定期的なコントロールでは、長い時間をかけて歯根を探り、ザラザラの歯石を見つけてそこにこびりついたバイオフィルムごと除去する作業を繰り返します。この作業は指先の感覚で歯石の1番深いところを探り当てて、波崎に力を集中するとても根気のいる作業なのです。(超音波スケーラー

歯茎を傷めず、根面を削らないようにすると不快感が小さくできるので、そのために熟練を要します。バイオフィルムさえ破壊できれば少々の細菌は問題ではありません。研究によれば、歯根を研磨するだけでもバイオフィルムの出した毒素と歯石はほとんど除去されるということがわかっています。